インプラントは、必ずしも入れ歯に代わる治療法というわけではなく、まして中高年の方だけの治療法でもありません。メデントグループでも、たしかに、現在入れている入れ歯への不満からインプラント治療を希望するゲストが多いことは事実です。しかし、同じくらいの頻度で、若い人が、歯周病、交通事故、スポーツ外傷などによって歯を失った場合もインプラントの対象になります。
奥歯を失ったときに生じる障害についてはすでに述べましたが、前歯を失った場合、老若男女を問わず社会生活に問題が発生します。前歯なしにとても人前に出られるものではありません。かといってブリッジにするためには両隣の健康な歯を削らなくてはなりません。天然歯を大切にするというポリシーからはかけ離れた医療行為です。インプラント治療の利点は、ほかの歯には何ら影響をおよぼさずに、問題の部分を独立して治すことができる点にあります。
したがって、インプラントは自分の歯が一本もない人から(写真)、逆に虫歯や事故などにより、一本だけ歯を失った人まで(写真)、幅広いケースに対応できるのです。さらに歯列矯正の固定源をインプラントに求めるなど、現代歯科医療において多様な広がりを見せています。
しかも若い人から高齢者まで、年齢に関係なく受けることができる治療法です。ただし顎の骨の成長が終了してからが適応となるため、女性では一六歳、男性では一八歳未満には適応がありません。一方で手術に耐えられないような重症の全身疾患や慢性消耗性の疾患がある人を除き、年齢の上限はなく、一般的には必要性があれば八〇歳代まで治療可能です。
問題は失った歯の本数や年齢ではなく、顎の骨がインプラントを植立できる状態かどうかということです。歯を失ってから長い期間が経過していたり、歯周病などが原因で病的に歯槽骨が破壊されると、インプラントの植立自体も困難です。このようなケースは一般歯科医では一〇中八、九断られます。
インターネットでインプラントをキーワードにして検索すると一三〇〇以上のホームページが結果として表示され、多くの歯科医師がインプラントに取り組んでいることがわかりますが、顎の歯槽骨が破壊されたような難症例に対応できる医療施設はわが国の中でも、ごく限られているのです。 メデントグループではこのような難しい植立条件の人にも、さまざまなアプローチを行い、治療を可能にしています。
実際メデントグループでは、一般歯科医や大学病院からの依頼によって、インプラント治療を担当するケースも多いのです。では具体的にインプラント治療が適するのはどんな人かというと、次のような場合が考えられます。