今日のインプラントケースは、北海道のインプラントクリニックからの相談であった。メデントインスティテュートではインプラントクリニックに対して、遠隔診断支援、診療支援を行なっている。上あごの歯がない人で、ザイゴマティックインプラントという長いインプラントを頬骨に植立したいとのことであった。ザイゴマティックインプラントは、長さ35mmから45mm程度の長いインプラントで、上あごの骨があまりない人に左右の頬骨に植立し、前方に植えたインプラントと連結することで、これを補佐し、強化する意味をもったインプラントである。手術は非常に難しく、日本での症例もあまり報告されておらず、手術の危険性も高い割には、それに見合う効果がないので、最近ではほとんど消滅しようとしているインプラントの一つである。これよりも一般的に行なわれる上顎洞底挙上術による治療のほうが、よほどリスクも少なく、手術も簡便である。ということは治療を受ける側も楽であるので、この先生にはそれをお勧めした。メデントインスティテュートがインプラントクリニックに推奨している上顎洞底挙上術は、どこか他の部位から自分の骨をとってこなくてよい。しかし骨化には8ヶ月程度かかる。上顎洞底挙上とインプラント植立が同時に行なえれば、8ヶ月で治療が終結するが、骨化の後でインプラントを植立しなくてはならないような母骨の少ない人では合計で1年2ヶ月かかる。
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インプラント歯科治療のメデントインスティテュート